出来なかったこと 4

図書委員会の改革ができなかった。改革といったら大げさだが・・・。

委員会活動も部活動も学校教育の一部だろうと思うから、それなりの「ねらい」や「指導方針」があると思っていた。だから、非教員である、それもアルバイトの口を出す分野ではないと思ってきた。

ところがである。図書委員は、何をすべきなのかを把握しないまま、各クラス2名が選出されて図書館にやってくる。仕事内容の説明も受けていない。アルバイトの私に先生の側から「何も指導していないので、よろしく頼みます」の一言もない。毎年毎年変化はない。

したがって、昼休みと放課後の当番にこうようがサボろうが、注意されることは皆無であった。ちゃんと、図書館日誌には、当番従事者の名前を書くのだが?

年に1回開催される図書部反省会のときに、私は質問した。「図書委員会は委員会ですから、委員が集まって会議を開き、役員を決め、しかるべき仕事の分担を協議することはないのでしょうか?」答えは「そういうことはしない」という答えだった。言外の意味は、(そんな面倒なことに付き合っている暇は教員の私たちにはない)「つまり前年どおりにやるだけ。余計なことはしない」

そこで一点だけ、私は注文をつけた。当番をやる気のない生徒を委員に選ぶことはやめてくださいとクラス担任にお願いしてほしいと。「こない生徒は運動部の生徒で昼の練習、放課後の練習、とくに1年生は先輩の指示に従うことしか頭にないので、大目にみてほしい」雑談のなかでこんな本音が聞かれた。

「ということは、学校の方針としては、委員会活動と部活動どちらも義務的に課しているが、どちらかといえば部活動優先ということでしょうか?」「いや、どちらが優先ということはない」特に県大会上位入賞があたりまえの部の顧問は「大目に見てよ」という雰囲気があるのでしょうが・・・。公式には委員会活動も部活動も両者平等、どちらも大切という答えになってしまう。

そこで私は提案した。委員会活動が義務で、各クラス2名選出が義務なら、それはそれでいいので、それ以外に文化部の部活動の位置づけで図書部をつくってほしい。これを提案したのには、図書委員を1年生のときにして面白く思い、2年生でも立候補すると、ほかにも運動部の生徒で当番にでなくてもなんとかなる評判を聞いた生徒がいて、その人たちにジャンケンで負けてしまって図書委員になれなかった生徒が複数いたからだ。(部活動にするのが難しければ、正規委員の他にボランティア委員の存在を認めて欲しい)

図書委員会の正規メンバーは、地区内他校との交流会とクラス読書会の運営だけに限り、他は図書部またはボランティア委員の活動にする、つまり図書館の仕事が面白いと思える生徒がカウンターに座る。図書館だよりをつくる。図書の展示をする。図書室の飾りつけをする。・・・。

そう提案したのだが、「学校の決まりの変更になるので、そう簡単にはまいりません」という答えしか返ってこなかった。さもありなん。

私が出来なかったことの中でも、これは大きな問題だと考えている。