宅間先生のライフヒストリーから

高校総体地区大会のため今日と明日はアルバイト休みです。日記の代わりに思い出話を書きます。5月3日にアップした「宅間先生のライフヒストリー」を読んで蘇った思い出です。学校図書館には直接関係ない話になりますが・・・。

宅間先生の大学時代の話の中に久山康・西谷啓治椎名麟三が出てきました。そのとき私の頭の中に一冊の(実は2冊なのですが)本が浮かびました。『近代日本とキリスト教』(基督教学徒兄弟団 1956発行)という本です。(これは明治篇と大正・昭和篇の2冊に分かれていて、私は明治篇はあまりよく読まなかったように思う)

これは10人の共同討議を記録した本で、この10人の中に久山康・西谷啓治椎名麟三がおられ、他に亀井勝一郎隅谷三喜男・北森嘉蔵・高坂正顕などが参加していたと記憶しています。なぜこれほどまでの記憶が残っているのか不思議ですが、それだけよく見ていた(=読んでいたではない)本だったのだろうと思います。(ここで念のため調べてみると、西谷啓治は参加していなかった。)

宅間先生の椎名麟三を語ったなかに「関西の私鉄で車掌として、運転手として働いておられました」という紹介があります。ここで私は「運転手になっていた記憶はないな」と思いました。実は私、昔、昔「椎名麟三論」を書くと宣言し、果たせなかった苦い経験を持っているのです。だから、「運転手」になっていたという事実にすぐに反応したのでしょう。

ただ、もう事実を確かめようにも、全集をはじめ、多くの文献は寄贈して、なにも残していません。椎名の生まれた近くや書写山のお寺、円教寺(という名前でしたか)にも行き、旧宇治川電鉄(現山陽電鉄)に乗ったときの記録ノート類も全部燃やしてしまっているのです。

宅間先生のお話は、そんな昔昔の記憶を懐かしく思い出させてくれました。