学校図書館研究大会 その後の2

昨日に続いて、些細なことを二つ書きます。

ひとつは、私が出席しなかった分科会の発表について、出席者に聞いたことから、私が思ったことです。
仮設校舎に図書館を引っ越す場合のことです。(内陸部でもいくつか、全部が地震のためかどうかは不明ですが、校舎の補強工事等が行われているそうです)

重い本の移動が大変なうえ、生徒は本などほとんど読まないという現状認識と判断で、仮設の図書室には閲覧机と若干の本を運んだだけというところがあったそうです。一校だけではないようでした。図書館機能を矮小化しすぎていて悲しい気がしました。同じように悲しく思った事例が公共図書館でもあったのを思い出しました。仮設図書館が狭いのは、やむを得ないこともありますが、その公共図書館は閲覧席は十分に確保して書架をわずかにしか置けなくしていました。「図書館は受験勉強のためにある」という発想だったようです。1980年代に入っていたのですが、古い図書館観が厳然と残っていました。今でも進学校の図書館は受験勉強部屋以外にあまり使われていないとか??!!

ふたつめは、この研究大会の過去資料のことです。図書館の機能のひとつに資料を収集し保存し将来に引き継いでいく機能があります。多分、多くの学校では保存されているのでしょうが、私のようなところでは保存していません。そこで県内公共図書館OPACを検索すると県図書館が所蔵していました。さすがは頼りになる県図書館と思ったのですが、所蔵は1993年まで(とろどころ欠号もある)だったので、問い合わせてみました。製本待ちという資料かもしれないと。丁寧に応対していただいたのですが、「その資料は購入するものではなく寄贈されるものですから、1994年以降は寄贈されなかったと思われます」というような趣旨の回答には正直驚きました。

郷土資料・地域資料を扱うプロ司書の言葉とは思えません。地域資料・行政資料の大方は非売品でしょう。それを集め保存するのがプロ司書の仕事でしょう。応対された方がプロではなかったかもしれません。プロを育てる職場環境がなくなっているのかもしれません。やんわりと、「今からからでも手配して入手されておいたらどうでしょう」とお願いしておきました。

お願いついでに、もし、読者の中に関係者がいらっしゃったなら、県図書館に協力していただけないでしょうか?寄せ集めれば、なんとか揃うのではないでしょうか?