分類演習 その2

今日も私には難題でした。私は、NDC7版世代で、古い人間である。

 オスカー・ワイルド著 福田恒存訳 『サロメ』 岩波文庫

 これはワイルドがフランス語で書いたといわれる戯曲である。著者が、何カ国語かで発刊しているときは、著者が常用している言語で分類すると、7版には確かあった筈である。ところが、9版には、パラパラめくったところでは、そんな規程はないようだ。したがって、9版を使用するのであれば、952が正解になるのであろう。

 ところが、これには抵抗があるのだ。「福田恒存訳」に引っかかるのだ。彼はシェークスピア翻訳の第一人者。もちろんフランス語だって、読めないわけはなかろうと思うが、英語版からの翻訳だと考えるのが妥当なのではなかろうか?岩波文庫のあとがきには、フランス語版にはフランス人の誰かが手を入れているというような表現があるだけで、翻訳対象とした版への言及がなかったように思う。

 932に分類しておきたいというのが、私の気持ちである。「自分の気持ちや趣味で仕事はしてはいけない」ハイ、ごもっとも。

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