絵に描いた餅

 2014年6月20日の午後7時55分、学校図書館法改正案が参議院本会議において審議され、可決されました。賛成239票反対0票でした。これにより、改正学校図書館法が成立し、学校司書がはじめて法律上に位置づけられることになりました。(全国学図書館協議会のHPより借用)

その改正案の要旨は以下のとおり。
(文教科学委員会)
学校図書館法の一部を改正する法律案(衆第三三号)(衆議院提出)要旨
 本法律案は、学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童生徒及び教員による学校図書館の利用の一層の促進に資するため、専ら学校図書館の職務に従事する職員を学校司書として位置付け、これを学校に置くよう努めること等について定めようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。
一、専ら学校図書館の職務に従事する職員を学校司書として位置付けることとし、学校には、司書教諭のほか、学校司書を置くよう努めなければならないこと。
二、国及び地方公共団体は、学校司書の資質の向上を図るため、研修の実施その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならないこと。
三、この法律は、平成二十七年四月一日から施行すること。
四、国は、学校司書の職務の内容が専門的知識及び技能を必要とするものであることに鑑み、この法律の施行後速やかに、施行の状況等を勘案し、学校司書としての資格の在り方、その養成の在り方等について検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。

そして、この法律が「絵に描いた餅」にならないように「附帯決議」がされています。財政措置・継続安定雇用・司書教諭の授業数軽減や11学級以下の学校にも配置等々です。ただ、実際に予算が計上されなければ、すべてが絵に描いた餅になります。「努めなければならない」ことはすべて無視されてきた。これが歴史的事実ではないでしょうか。