今日は愚痴をぐちぐちと

現在私は、二つの高等学校図書館の蔵書を一本化するための準備作業をしている。2年後、統合して新しい高校を設立する、その準備作業だ。

A校の蔵書は、半分がパソコン入力されているが、半分がされていない。したがって、総数把握ができないでいるが、おおよそ、15000冊ほどある。(昨年度2500冊ほど廃棄)

新高校図書館の蔵書収容力は最大で35000冊程度と思われる。B校の蔵書は32000冊あったのを昨年度9000冊廃棄して、23000冊。両校合わせてあと5000冊は減らさなくてはならない。

さて、愚痴をぐちぐちと・・・。両校ともに、図書館に、そもそも、なぜパソコンを置くかの基本的な考えがない。流行にのってパソコンを入れてみた以外のなにもない。

まず、B校。蔵書は、パソコン入力されているが、図書以外の資料は、入力していない。また、入力のしかたが、大変まずく、現在、私がしている作業にまったく役立たない入力データが数多くある。

実例をあげよう。『現代日本美術全集』全18巻のデータだ。この書名データが、すべて「現代日本美術全集」だけで、巻冊番号がない。巻冊書名もない。なんのためにパソコンにデータを入力するのかがまったく問われていない。

素人による作業だと思うが、10年くらい前のことなので経緯は誰にも分からない。これをA校の蔵書と突き合わせる。A校の蔵書は、15冊しかない。その欠けた巻がB校にあるかどうかを調べる。B校のデータ検索、全巻揃っていれば問題ないが、17巻しかない。何巻が欠けているのかがパソコン上は不明のまま。このように、B校のデータの入ったパソコンをA校に持ち込んで作業をしているのだが、「現代日本美術全集」だけの書名では、どうしようもない。

A校は、いわゆるレファレンスツールと全集等の多巻もの(貸出禁止)は入力していない。年間1000冊にもならない貸出管理だけにパソコン活用をしていたようだ。

現在の私の作業の中心は、その多巻もの。両校にあれば状態のいい方を残す。それがA校のであれば、入力を指示する紙札を添付する。その中に欠巻があれば、B校ので埋め合わせがつくかどうかを調べる。そうして、廃棄図書も決定していく。

この類のものが80点ほどある。なかに「古典文学大系」「新釈漢文大系」等100巻を超えるものがある。それらをダンボールに入った状態で見、役に立たないデータでも、一度は検索してみて、入力か廃棄かを決定していく。

この作業のしんどさを理解できる人が、いない。現在、私は本来の職場を留守にしている。当然、留守番する人への気遣いがある。また、本来業務もこなさなくてはならない。

この大変さも誰も分かってくれる人がいない。これが愚痴の正体。

ひとり職場の多くの学校図書館で働く人の誰もが抱えている問題。それは、私は誰のために働いているのかが分からないということ。分かってもらえないということ。その根本原因は、「学校図書館なんてどうでもいい」と、ほんの一部の人を除いて、誰もが思っていることにある。

先生たちだって、どうでもいいと思っている。生徒たちの大半もどうでもいいと思っている。つまり、今まで誰も、本当の学校図書館に出会っていないのだ。どうでもいい図書館しか見たことのない人は、どうでもいいと思うほかないのだ。

だから、私は、本当の学校図書館を志向する。(以上、小生、別ブログ記事の転用)

  入館者数 38     貸出者数 5    貸出冊数 10